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永遠の0



永遠の0/2013
山崎貴
岡田准一/三浦春馬/井上真央/吹石一恵/夏八木勲


この空に願う、未来。


やっと観に行けました。
原作を2年ほど前に読んでから、映画化を知って、もう待ちきれない程に待ち望んでいた映画です。
21日に公開されてから、観客動員数も興行収入もいい調子なようで、ロングラン放映になるかも…という噂も出ていますが、それも納得の素晴らしい映画でした。

私は、原作を電車で読んでいて電車の中で思いっきり泣かされて、もうなんて心に残る本なんだと、これは大好きな本ランク入れ替えだなと確信した原作で、映画化って!しかも主演が岡田くんって…ちょっとイメージ違うし観たいけど観たくないような…って思っていたのですが、予告を観てこれは観に行こうと決意。

ちなみに今現在の私の好きな本ベスト3は辻村深月の『凍りのくじら』恩田陸の『夜のピクニック』そしてこの『永遠の0』です。あ、でも有川浩の『図書館戦争』シリーズもすごく好きです。関係なくてすいません…。


予告だけで、電車で涙したときのあの感情を思いだして泣きそうになった予告がこれです。





私が今まで観た映画の中で、100パーセント泣ける映画1位は「手紙」だったのですが(これ前記事にもあります)、手紙は最後の最後に泣けるタイプの映画だったんですね。(あくまでも私の中で、です。私の中ではレミゼもこれタイプに近い)

ただ、永遠の0はもう終始泣いてました。
もうなんでこんなに泣いてんのか理解できないって程泣いてました。笑
開始30分くらいから泣き出して、もう涙が枯れることなく残りの2時間弱ずっと涙(と鼻水)を垂れ流しながら観ていました。
絶対にタオル必須です。ハンカチなんかじゃ足りません。
私はタオルもハンカチすらも手元に置いていなくて、かばんの中だったので、がさごそするのも嫌だしでセーターの袖で涙を拭くにもすぐに限界がきて、もう言葉そのまま涙垂れ流しで、今日は割とメイクがうまくいっていたのに、終わってから化粧室で自分の顔みたときの衝撃と言ったら…もう言葉にできません…。



ここから完全ネタバレなので、まだ観てない方は読まない方がいいかもしれないです。
それではいきます!


現在と過去を行き来する構成で、これは原作でもそうで、映像化されるとちょっとややこしくなったりしちゃってるんですけど、もうそんなのどうでもいいってくらい感情で観る映画だと個人的には思っています。


冒頭、英語の台詞。
「ゼロだ!」というのから始まり、いきなり特攻シーンと思われるところです。
これが最後のシーンにつながっていくのですが、ここが本当に迫力がありすぎて、一気にこの映画の世界に引きづりこまれます。
CG?VFX?の技術がすごいです。さすが山崎貴さんの映画だなと思いました。


健太郎(三浦春馬)が主人公の現代シーン。
健太郎は司法試験浪人で、ぷらぷらしてる、あんまり人生にやる気ない感じの青年なんです。
そんな健太郎の祖母が亡くなって、葬儀の席で自分が祖父だと思っていた人とは別に本当の祖父がいたことを知ります。

フリーライターの姉(吹石一恵)がその話に興味をもったこともあって、健太郎はアルバイト感覚で本当の祖父の事を調べ始めます。
調べ始めてすぐのころ、誰に話を聞いても「宮部(岡田准一)は海軍一の臆病者だった」と言われ、落ち込んだ健太郎はもう調べるのをやめようと思っていたところ、「宮部は優秀なパイロットだった」と言う人が現れて、過去シーンに突入します。



このターンの語り手は井崎(青年期は浜田岳)です。
宮部も井崎も「赤城」の搭乗員で、母艦への着艦の練習で宮部は初挑戦なのに完璧に着艦をこなしてみせたことに驚いた井崎が声をかけます。
ゆれる母艦への着艦は熟練パイロットでないとうまくできない程難しいとのことなので、それを初挑戦で完璧にしてみせた宮部の優秀さがわかります。

二人は真珠湾攻撃をしかけ、その成功に軍は沸きますが、宮部は「29機の未帰還機がでた。空母をやれなかった」と一人悔しそうな表情を見せ、「私は死にたくありません」というのです。
この『お命大事』な発言が宮部が臆病者だやら恥さらしやら言われる所以です。

真珠湾攻撃の際、空母をやれなかったことで、のちに赤城は米軍によって攻撃され沈みます。
宮部の言葉は正しく、また、原作では全編でかなりの容量を割いていた軍部の戦略の甘さもここで描かれています。

そして、なんといってもこのシーンでの印象に残る言葉。
『愛している、とは言いませんでした。我々の世代は愛などという言葉を使うことはありません。彼は妻のために死にたくないと行ったのです。それは私たちの世代では愛しているという言葉と同じでしょう』

冒頭に書いたように、私はこの台詞のシーンから最後まで泣き続けます。


そして井崎からもうひとつのお話。
原作では違う人が語る話ですが、あんまり何人も出てきてもややこしいですもんね。

宮部が夜の森の中で一人鍛錬しているのを見かけ、それに感心した井崎に宮部が家族のことを話します。
「もう辞めようと思ったときにこれを見ると勇気が湧く」といい、妻松乃と娘清子の写真を見せてくれます。
このシーンの宮部がすごく素敵な笑顔で、家族を大事にしてるんだな。そりゃ死にたくないよな。と思わせます。


赤城が横須賀に帰港したとき、宮部が家に帰ったとの話も井崎は聞かせてくれます。
ここまでの描写が原作にあったのか記憶が確かではないんですが、とってもとっても素敵ないいシーンでした。
宮部もふつうの一人の男性なんだな、夫なんだな、父親なんだな、と思わせてくれるシーンです。
ここで松乃(井上真央)初登場です。
まだ赤ちゃんの清子と初めて会う宮部は玄関から靴も脱げきれない勢いで走って清子を見にいきます。
そんなに家族が大事だって思ってるんだな、と思うと何故だか泣けてきます。
松乃から清子を抱かせてもらった宮部はとても幸せそうに笑って、こっちまですごくあたたかい気持ちになって。
清子と宮部が一緒にお風呂に入るシーンとかも、今の生活ではふつうの日常なのに、この時代で考えるとすべてが尊いものに感じられました。

宮部が家を出発するとき、「必ず戻ってきます。手がなくなっても、足がなくなっても、死んでもあなたと清子の元に戻ってきます」と約束を交わします。
ここのシーンも泣きます。っていうかずっと泣いてるんですけど、涙増量シーンです。



その後、ガダルカナル海戦で宮部井崎の二人+小山(上田竜也)の分隊で攻撃にでます。
小山は背面飛行ばかりを繰り返す宮部に嫌気がさしており、小隊長である宮部を嫌う発言をしています。
そして海戦で帰還途中、戦闘機に不調がでた小山が戻って自爆すると言うのに対し、宮部はそれを許さず燃料が切れるまで陣地に戻そうとさせます。
結局途中で小山の戦闘機は燃料切れになり、墜落し水面に不時着します。
戻った宮部が捜索を依頼しますが、小山の姿はそこにはなくフカ(サメ?)の姿があったとの報告を受けます。

井崎は自爆させてやった方が小山は幸せだったと宮部に食って掛かります。
しかし宮部は「死ぬのはいつでもできる。あの時点では助かる可能性があった」と怒鳴ります。
このターンでの印象的な言葉。
「生きるために努力をするべきだ。どんなに苦しくても生き延びる努力をしろ」



ここで井崎ターンは終了です。
浜田岳はずっと訛っていて、どこの訛りなのかわかりませんでしたが、現地の人が聴けばうまい訛りではないことはわかります。でも、それでも、浜田岳の顔のどこか少年っぽいところと訛りがマッチして井崎という人の性格が垣間見えます。
現在ターンでの井崎は橋爪功さんで、病床に伏せているのですが、浜田岳からこのおじいちゃんになったのが想像できるな、という感じですごくよかったです。あと訛りも。
あなた方(三浦春馬達)にこの話をするために、私はここまで生きていたのだと思います。という言葉に、宮部が遺したものの大きさを感じます。

そして、小山を演じた上田竜也。
KAT-TUNの上田くんです。個人的にはKAT-TUN4人の中で一番目にする機会が少ないような感じがしていたので、演技みるのほとんどはじめてだなーという気分でした。
上田くんはもう眉毛がきりっとしすぎてて、どう見てもあの時代にこんな人いないだろ感があったのですが、もうそんなことはいいんです、いいんですよ。
歩き方が超ジャニーズっぽくてもいいんです。なんかこの斜に構えた感じが小山に合ってるっちゃあ合ってました。
なんかこう客観的にこんなイケメン風貌な人いたのかなーとか考えてしまったりしたのですが、上田くんが浮いて見えたのも初見の時だけで、あとはもう小山として見れたので何の文句もありません。
ただ、やっぱり戦争映画っぽい顔立ちではないですよね。上田くんってちょっと日本人っぽくない格好よさだし。
あのシュッってしてる感じは好きです。




俳優さんのお話はおいて。
井崎の話を聞いて、宮部の話に興味を持った健太郎は積極的に宮部のことを調べ始めます。


次は武田(三浦貴大)のターン。
武田は現在すごく大きな会社の会長さんで、すごく多忙な人なんですが、健太郎の「宮部久蔵についてのお話を」との言葉に反応して午前中のアポを全部取り消すということをやってのけます。
それほど、武田にとって宮部の存在は大きかったのでしょう。

武田は予備学生で(学生出身の士官)、予備学生の教官となっていた宮部は教え子たちを特攻に出したくがない為に、可の成績をつけず、武田ら予備学生からも非難の声を浴びています。
そんな中、飛行訓練中?に事故死した予備学生ひとりのことを上官が「大切な飛行機を無駄にして役に立たない死に方をする奴は許さん。あいつは男の風上にもおけん」だとかいうようなことを言い、それに反論した宮部が上官にぼこぼこに殴られるという事件があります。
それがあってからというもの、予備学生の宮部に対する態度は大きく変わります。


その後、出撃した宮部は敵機と1対1の戦闘になり、かなり苦しい曲面を迎えています。
凄腕の宮部が最高の戦闘機零戦に乗れば最強なはずだったのに、これは大変です。
なんで墜落しないのかと思うくらい撃たれまくっています。当たっているのかどうかは不明ですが。
もうこれはやばい、だめだ、と思うとき(尤も宮部はそんなこと思っていなかったかもしれませんが、私はそう感じました)、敵機に日本軍の戦闘機が突っ込みます。
これを操縦していたのが大石(染谷将太)という予備学生です。

大石は助かりますが、重症を負います。
搬送されているとき、宮部が駆けつけると大石は「ご無事でしたか」「宮部教官は日本に必要な人です。死んではいけない人です」と微笑みます。これだけで涙物ですが、宮部は「あなたたちのような人が将来の日本を作っていかなければいけない。死んではいけない」と言います。
当時大学まで行っていたような人ですから、超エリート、秀才集団なわけですよね。戦争がなければ日本の発展に大きく貢献していた人達なハズで、そんな人が特攻や出撃で命を落としていたのかと思うと胸が痛くなります。
この話を武田は「あの予備学生の気持ちは痛いほどわかった。宮部教官は死ぬべきでない人だった」と語るのです。
この武田の話で印象に残っていることは「特攻要員と実際に特攻に行った人にでは雲泥の差があって、特攻に行った人の気持ちはその人達にしかわからない」ということです。
この映画で宮部がなぜ特攻に行ったのかという明確な答えは出ませんが、なぜなのかは私たちの知りえないところにあるということなんでしょう。



位置がうろ覚えですが、多分この武田のシーンのあとに健太郎が合コンにいくシーンがあります。
特攻について調べているという健太郎に「自爆テロと特攻は一緒」だとかいう男友達との一悶着があったりして、特攻隊に関する一般的なイメージやよく語られる自爆テロとの違いについても触れられています。




次のターンは景浦(新井浩文)です。
景浦と宮部はラバウル航空隊で出会います。

航空戦が大好きで空で死ねるなら本望だという、宮部とは正反対の血の気の多い性格の景浦は、腕があるのに攻撃となると逃げてばかりいる宮部が気に入りません。
景浦は宮部に模擬空戦を申込み、宮部を打ち負かそうとします。(景浦も相当腕利きの操縦士です)

この模擬空戦のシーンの迫力が本当にすごかったです。
もう技術の結集って感じがして、観ていてドキドキしました。
一度は宮部を追い込んだかと思われた景浦でしたが、あっという間に形勢逆転。宮部の戦闘機にぴったり後ろにつかれ、完全に射程圏内に入れられてしまいます。
負けを感じた景浦が驚くのをおいて、宮部は飄々としているのを感じてか、景浦は宮部の戦闘機に攻撃をしかけます。
景浦は自分の犯したことの重さに気付き、「俺を撃て!」と叫びますが、宮部に聞こえるはずもなく、宮部の死を見届けるまで自分は絶対に死なないと決意します。



そして、ここからの景浦の証言によって、映画全体のストーリーが動き始めます。

ラバウル航空隊を去って、一度は離れた宮部と景浦でしたが、予備学生の訓練学校で二人は再開します。
しかし、そこで出会った宮部は別人のように精根尽き果てた雰囲気をまとっていたのです。
そのころ宮部は特攻機を標的まで護衛するという仕事(景浦も同じです)をしていましたが、自分の命を大切にするあまりいざとなると特攻機を守りきれず、そしてその特攻機に乗っているのが自分の教え子たちであること、自分はその犠牲の上に生きながらえているのだと自分を責めています。
このシーンの宮部は本当にやつれていて、「これが特攻だよ」と語る宮部の表情には鬼気迫るものがあります。
宮部は年下の士官にも丁寧に話す人で、今まで声を荒げたのは井崎に「生きる努力をしろ!」と言っていたシーンだけだったので、それが更にここでも宮部の心労を感じさせます。

そしてその後、特攻隊員の名前に宮部久蔵の名があるのです。
ここには景浦だけでなく、武田や大石などもいますが、全員が宮部が特攻に行くということに茫然とします。

そして、特攻へ。
景浦は宮部が特攻へ行くことに納得ができませんでしたが、あの宮部が特攻に行くなら俺が絶対に守る、援護してやる、弾ひとつ当てさせないと決意します。
このシーンで涙腺大爆発しました。カメラワークが最高です。
景浦の強い意志と宮部を想う心が痛いほど伝わってきました。

宮部は何故か搭乗する予定だった五二型から旧式の二一型へ搭乗機を交換してもらいます。
そして出撃するのですが、宮部を援護していた景浦の搭乗機が不調になり、宮部を見失ってしまいます。
守りきれなかったことを「宮部さん許してください」と泣きながら言う景浦の表情が特攻というものの全てを表している気がしました。
宮部が交換した、元々乗る予定だったはずの五二型はエンジン不調をおこり、途中離脱してしまうのです。
つまり、機体を交換しなければ宮部は生きていたかもしれない。その機体に乗っていた人は助かり、今も生きていると景浦は言います。
その人物を景浦から教えてもらったとき、健太郎は唖然とします。
それは彼が、今までおじいちゃんと慕ってきた人物だったからです。


景浦は自分の知る事全てを話すと、別れ際に健太郎のことを抱きしめます。
「若い奴が好きでな」という景浦ですが、この後の展開を知っていくとこの行動の意味がわかります。



次のターンは大石(染矢将太)です。
大石とはつまり今まで健太郎がおじいちゃんだと思っていた人です。彼が宮部と機体を交換し生きていた張本人だったのです。


大石は特攻が決まった後「水が冷たいということ、雑草がゆれていること、今まで気にもとめなかったこと全てを愛おしいと感じています」と宮部に話し、「私達の子や孫がこの戦争のことをどう思うのか知りたい。これほど真剣に自分がいなくなった日本のことを考えたことはありません」と言うのです。
もうすぐ特攻で命をなくすというのに、このシーンはなんだかあたたかくて、本当に不思議です。こんな言葉ではありきたりすぎますが、命の大切さというものを考えさせられます。

大石は特攻を断念し不時着した場所で、操縦席にあった紙を見つけます。
それは宮部がとても大切にしていた松乃と清子の写真と『戦争がおわって大石くんが生きているとき、私の家族が困っていたなら助けてほしい』というような内容が書かれた宮部からの手紙でした。
宮部は特攻に向かう前、操縦席に乗ったときにエンジン不調を見ぬいていたのです。そして、家族を大石に託した。

大石は宮部の言葉通り、戦争が終わってから二人を探し始めます。2年かけて二人を見つけますが、彼女たちはバラック暮らしで、宮部がなんとしてでも守りたいと願っていた二人の暮らしがこんなものであることにショックを受けます。
大石は二人に生活の援助をすることを申し入れ、最初は松乃にも断られていましたが、回を重ねるごとに打ち解け、そしてあの特攻の日の話をします。
飛行機を交換したこと、交換しなければ自分ではなく宮部が生き残っていたということ。許してくださいと頭をさげる大石に「あなたのせいではありません。それがあの人の運命だったのです」という松乃。
松乃は宮部が死んでも戻ってくると言った約束を、大石を通じて宮部は守ったのだといいます。
そして、大石は「もっと早くあなた達を見つけなければいけなかった」と松乃を抱きしめます。
生前、宮部は大石が自分を守って怪我を負ったときに見舞っていて、その際松乃が手入れした服を大石に渡します。
大石は松乃に初めて会ったとき、その服を着ていたのですが、それが松乃には宮部が帰ってきたように感じられたのでしょう。


こうして大石と松乃は結婚し、今の状況になっていたのです。
それから、大石はこんなことも話します。

松乃は戦後すぐ、やくざの囲い者にされそうになりますが、血のついた刀を持った見知らぬ男がそれを助けてくれたという話です。
男は松乃に財布を投げつけ、「生きろ」とだけ言ったというのです。
これが景浦なんですよね。やくざ相手に一人なんて相当危険なのに、彼も宮部の為に命を懸けたのです。
原作では、大石はこの話も健太郎達に話していますが、映画では大石が天国にいる妻に語りかけるといった感じだったのが残念です。
ここが景浦のすごくいいところなのに、健太郎たちが知らないことになっているのがすごく勿体なく感じます。



大石の話を聞いて、おじいちゃんの家を出た健太郎は周りを歩く人達に想いを馳せ、過去の人が考えた日本について考えているのか、なんとも言葉にしにくい表情をみせます。
ここで、今までの宮部や証言者たちの回想シーンが一気に流れ、最後に健太郎には零戦に乗って飛ぶ宮部の姿が見えます。
回想シーンはよかったのですが宮部が見えるというシーンにどういう意味があったのかがいまいち掴みきれませんでした。


そして、最後のシーンは冒頭のシーンにつながる映像です。
宮部の特攻シーン。
容赦なく飛んでくるアメリカからの爆撃を避け、まっすぐ標的に向かう宮部の零戦。
アメリカ軍も全く堕ちないゼロ戦に「あいつはこっちの攻撃を知っているのか!?」と大パニックになります。
画面いっぱいに操縦桿を握る宮部の顔が映り、そのまま黒背景に白い文字で「永遠の0」と表示されエンロールが始まります。
このシーンの臨場感といったら、たまらないものがあり、もう感情の波が激しすぎて自分でも表現できない気分になります。

宮部の特攻がどうなったかについては描かれていません。
原作では、爆弾は不発でしたが零戦は直撃します。アメリカ軍の攻撃に負けずここまでたどり着いた宮部に、アメリカ軍は敬意を表し宮部を水葬に伏します。
私は原作でここを読んで大号泣だったので、ここが描かれていないことが少しショックではありました。
日本もアメリカも、敵ではあったけど同じ人間で、同じようにあの時代を生きていた。それが感じられる部分だったと個人的には思うからです。
ただ、映画としてはあの余韻を残す終わりかたの方がよかったのかもしれませんね。
どちらにしても、とにかく素晴らしいシーンです。



もう本当に長くなってしまって申し訳ないくらいなんですが、俳優さんのお話もさせてください。

大石役の染矢将太。
染矢将太って、今までやってた役のイメージ的にちょっと個性的すぎる印象がついていたので、こういう役をやられるとギャップで変な感じがします。
この映画ではものすごく好青年でした。
教え子をかばって殴られる宮部に向ける表情であったりとか、「ご無事でしたか」の微笑み方とか、生き残ってしまったことを松乃に告げるシーンとか。すごくいいなって思いました。
「もっと早く見つけなければいけなかった」ってところのちょっと遠慮がちな抱きしめ方とか、松乃の頬を撫でてあげたり、もう大石ってすごいいい人なんだろうなって思えます。
まだ21歳なんですよねー。彼は本当に映画俳優まっしぐらでいて欲しいです。


それから何と言っても外せないのが景浦役の新井浩文。
もう私の中でのこの映画のベストは彼です。
模擬空戦のときの「俺を撃て!撃てよ!」のところも鬼気迫る演技ですごかったんですけど、なんといっても宮部を援護しきれなかった時の「宮部さん、許してください」の台詞がもう…。
あんなの見せられて何も感じない訳がないじゃないですか!
景浦は服のボタンとかも上まできっちり締めてなくて、いつもタバコ吸ってて、そういう気だるげな感じもぴったりだったし、景浦に新井さんをキャスティングした人が本当にすごいなって思います。(誰目線。笑)
新井さんと言えば、最近は『白馬の王子様』で見てましたけど(武田役の三浦貴大もでてましたよね!)、新井さんってこうだよ!こういう役やってこそ新井さんだ!と思いました。
(ちなみに全然関係ないですけど、白馬の王子様での私の推しメンは完全に新井さんでした)

景浦の現代パートを演じた田中泯さん。
あまり知らなかったのですが、調べたら『八日目の蝉』の写真館の人でした。
ここに関しては、上にも書いてますが、「俺が宮部を援護すると誓った」のシーンがものすごくよくて、私はここで一番泣いたんです。
こう言っちゃ難ですが、やくざ役はまってましたよね。黒の着物が素敵すぎました。


松乃の井上真央。
宮部が一時帰宅したときの家族のシーンがすごく素敵で、ああいう家族になりたいなって思いました。
戦後のシーンでは、大石が彼女を支えてあげたいと思うのも納得できる魅力的な女性で、宮部が必死になって守りたいと思える人だったんだというのが伝わります。
井上真央、なぜだかもんぺ姿のイメージが強いんですけど、なんででしょう。
花男とか、八日目の蝉とか、戦時中の役のイメージないのに、なんでそんな印象あったのかな…わかりません…。


大石の現代パートは夏八木勲さん。
なんでだか、夏八木さんが台詞をいうだけで、突然言葉ひとつひとつに重みが出るような気がしています。なんででしょう。
エンドロールでin memory of となっていたのを見つけて、泣きました。
この撮影の時も闘病中だったらしく、でもそんな印象は与えずに仕事されていたという話を読んで、プロフェッショナルだなと感じたのを覚えています。
この映画は夏八木さんの遺作でもあるようですね。


健太郎の三浦春馬。
最初のへたれ感がよかった。笑
この映画の宣伝をしている時も思ったのですが、やっぱり三浦春馬髪短い方がかっこいいですよね?
最近は『ラストシンデレラ』の影響もあってか、エロ系統が先走っちゃってたので…。
だんだん真面目に宮部のことを調べて、自分の生活のことを見直したり、やっぱり彼はまっすぐな青年役が似合う。
それから、腕が太いのがいい!笑
半袖シャツからのぞく腕がたまらんかったです。笑
健太郎は宮部のことをちゃんと調べるようになってから、お話を聞かせてくれる人の瞳をまっすぐに見つめていたのがとても印象的でした。


そして、なんといっても宮部役の岡田くんですよ。
原作での宮部は背の高い人だったので、主人公が岡田くんだと聞いたとき「え、ちっちゃくない?」と思ってしまったのですが、もう身長とかそんな問題どうでもよかったです。
最近の岡田くんはただのアイドル俳優の域から脱してますよね。
温和な宮部がとても似合っていました。
『図書館戦争』のときに、戦闘服の帽子が全然似合ってないと思った記憶があるのですが、この映画では帽子も髪型も違和感ないし、優しい表情の中にぶれない芯をもってる宮部が素敵すぎてどうにかなるかと思いました。
やつれてるシーンでは本当に心配になるほどげっそりしていたし、自分を責めるところでの台詞ひとつひとつが胸に刺さりました。
清子と初めて会うシーンは本当に幸せそうな表情で、「あーこんな人見つけて結婚しよう」と固く決意しました。
宮部は理想の夫像ですね、きっと。
こうやって自分を想ってくれる人がいたなら、どんなにつらい状況でも生きていけるんじゃないかなと思います。





主題歌はサザンの『蛍』
私は両親がサザンファンなのも影響して、小さいころからサザンの音楽が大好きですが、これが主題歌になると聞いた時、なんか狙いすぎというかちょっとなあ…と思ってしまっていました。
ですが、特攻する宮部からの、浮かび上がる『永遠の0』の文字、そして綺麗な雲をバックに流れるこの曲を聴くと、涙が止まりませんでした。
この曲は桑田さんがこの映画の為に書き下ろしたものだということで、歌が内容にとてもマッチしています。
サザンっぽい哀愁ある雰囲気のこの曲が、映画の印象を強くすることは間違いないと思います。


たった一度の人生を捧げて さらば友よ永遠に眠れ
涙見せぬように笑顔でサヨナラを 夢溢る世の中であれと祈り



飛行機乗りが愛した空、祈りをささげた空、未来を願った空。
昔から今につづく、とても美しい空の映像と桑田さんの歌声は圧巻だと思いました。

音楽は私が大好きな佐藤直紀さんで、攻撃シーンの緊迫した音楽がすごく好みでした。
音楽が佐藤さんと言うだけで、この映画は観ようと思ってしまうタチなので、もうこの映画のスタッフ陣は私にとって最高すぎます!



映画館ではエンドロールで席を立つ方も多くいますが、私が観た回では全員が最後の最後までその場に座っていました。(6割くらい席は埋まっていたと思います)
あれだけ鼻をすする音が響いたエンドロールは初めて体験しました。
でも内容のときは誰も物音ひとつ立てず誰もが見入っていて、泣いているのは私だけかと早とちりしていたのですが、そんなことはありませんでした。

最近年末年始・冬休み商戦で、ヒットになりそうな映画がばんばん大放出されていて、映画館は大盛況ですよね。
永遠の0は幅広い年代の方が客席におられて、ご年配の方も多く座っていました。
かと思えば、小さい子もいたりして。家族みんながいろいろな目線で観ることのできる映画なんじゃないかと思います。



本当に、今の若い世代は戦争について知らな過ぎて、自分で学ぶのが一番なのかもしれませんが、こういう映画が歴史を知るきっかけになるんじゃないかなと思います。
「永遠の0」はただの戦争映画ではありません。
これはフィクションですが、あの時代を生きた人達に思いを馳せ、今を生きる自分を見つめなおしてみようという気持ちになります。
戦争とそこに生きた人の家族愛、友情、恋愛。あの空に願う未来。

本当に感じたもの、考えたことが大きすぎて、この記事を書くのにも二日もかかってしまいましたし、その割にはぐだぐだと長文で申し訳ないのですが、ものすごく余韻の残る映画です。
「考えさせられる映画だった」とはよく聞きますが、個人的にはここまで考えさせられる、進行形で考えている映画は初めてです。
本当にできるだけ多くの人に観てもらいたい映画です。
私も公開中に少なくともあと一回は観に行きたいと思っています。
多分DVDが出たら買うと思います。ずっと手元に置いておきたい作品です。

あの時代の人達が残してくれた、残したかった日本で生きている毎日をもう少し大切に、そして周りにいる人を大切にしないといけないなと感じています。

だらだらと長くなってしまい申し訳ないです。
読んで頂いてありがとうございます。
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プロフィール

amelia

Author:amelia
映画/音楽/christina aguilera
大学生

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